2011-2012シーズンまでは前期（Apertura）と後期（Clausura）に分かれた１シーズン２期制で前後期それぞれに王者を決めていたアルゼンチン１部リーグ（プリメーラ・ディビシオン）の概要が、今シーズンから一新する。後期リーグ終了後に、前期王者と後期王者が中立地で直接対決をして年間王者を決める制度が導入された。これに伴い、前期を Torneo Inicial （トルネオ・イニシャル）、後期を Torneo Final （トルネオ・フィナル）とそれぞれ名称が変わっている。2月に開幕するTorneo Final （トルネオ・フィナル）を制したクラブは、前期王者ベレス・サルスフィエールとの年間王者決定戦に挑む。果たして、後期リーグ（Torneo Inicial）を制するのはどのクラブか。有力クラブの動向に迫る。

アルゼンチン国内で注目度の高いのはリーベル・プレート。2011年に屈辱の２部降格を経験しながらも１シーズンで１部に返り咲いたアルゼンチンの雄。前期は８位に甘んじたが、４位ラヌースとの勝ち点差は５と大きく離されたわけではない。シーズン中に監督人事が起こるなどいざこざもあったが、新監督ラモン・ディアス氏の下で勝ち癖がつけばさらなる前進も期待できる。

前期の内容から期待値の高いクラブがニューウェルス・オールド・ボーイスだ。前期２位に躍進した大きな要因を語る上で、マキシ・ロドリゲスの補強は切っても切り離せないだろう。かつてアトレティコ・マドリーやリヴァプールといった欧州の名門で活躍した元アルゼンチン代表MFの加入によって、チームの攻撃力は飛躍的に向上。後期リーグの優勝候補と見る向きも多くなっており、その戦いぶりが注目される。

一方、勝ち点を取りこぼした試合の多かったボカ・ジュニオルスにとっても後期は落とせない。ボカの新監督に就任したカルロス・ビアンチ氏は、前監督との確執で退団したファン・ロマン・リケルメについて「ロマンの才能は必要。ボカに戻ってきてほしいが、最終的に決めるのは本人だ」と説明した。そのリケルメは一時パウメイラスとの交渉がささやかれたが、ここにきて新たにフルミネンセにレンタル移籍される方向で交渉が進んでいるとの報道も。いずれにせよリケルメがボカに戻る意志がない以上、ボカがリケルメ抜きで優勝争いをできるか否かが焦点となる。

アルゼンチン１部の後期リーグは2月10日に開幕。第１節は以下のとおりだ。後期を制するのはどのクラブか。引き続きアルゼンチンから目が離せない。