- Campeonato Brasileiro Serie Aブラジル全国選手権 1部
パトに吹きつける逆風 今年限りでコリンチャンス退団か?
コリンチャンスに所属するアレシャンドレ・パトについて報じられた退団の噂
▲ コリンチャンスでボールを使った練習に勤しむアレシャンドレ・パト
アレシャンドレ・パトは1989年生まれの24歳。若くして頭角を現し、17歳で出場したクラブワールドカップで注目を集めると、翌年の U-20ワールドカップでみせた活躍を契機にイタリアの名門ミランへと移籍した。だがミランでは負傷離脱が続き、2013年1月にサンパウロの名門コリンチャンスに完全移籍した。現在は前線の主力として、コリンチャーノの期待を一身に浴びている。
コリンチャンス加入後は、ミラン時代に患っていた負傷癖もなくなって安定した活躍を披露。ブラジル代表に復帰するなど内外の評価も高まっていた。
ところがそんなパトについて、早ければ今年限りでの退団もありうるという一部報道がなされた。同選手の代理人を務めるジウマール・ベラス氏によると、「(コリンチャンスとは)4年契約ではあるが、来年以降についてはクラブ側との交渉次第になるかもしれない。今年限りでの退団?…それは何とも言えない」と言葉を濁した。
一連の報道によれば、チームを指揮するチッチ監督はアレシャンドレ・パトの実力やセンスを高く評価しているそうで「パトは必要。私は一度も彼を低評価したことはない」と断言している。
それにも関わらずこのような報道が上がっている背景には、他の人物の動向が深く関係しているためだ。今回の発端となったのは、コリンチャンスでディレクターを務めるエドゥー・ガスパール氏。2000年代前半にロンドンの名門アーセナルで選手として活躍した“エドゥー”その人だ。
エドゥーはパトのプレイに懐疑的であるようで「契約に見合った活躍はできていない」と一刀両断。パトの来年以降については「関係者各位と話し合う必要があるだろう」と言葉少なに述べている。
エドゥーの中でパトの評価がここまで下がっている原因のひとつに、先のコパ・ド・ブラジウで発生した一件がある。PK戦にまでもつれ込んだグレミオとの準々決勝で、キッカーを務めたアレシャンドレ・パトのシュートが弱々しくGKジーダにキャッチされたこのときのことを“怠慢”と断罪しているという同氏。2013年のコリンチャンスはサンパウロ州選手権こそ優勝したものの、リベルタドーレスを敗退したほかブラジル全国選手権でも優勝の可能性がなくなっている現状で、コパ・ド・ブラジウの可能性までもが潰えたことへの苛立ちが少なからずあるようだ。
▲ コリンチャンスでボールを使った練習に勤しむアレシャンドレ・パト
「アーセナル、トッテナム・ホットスパー、そしてベジクタシュの3チームから、アレシャンドレ・パトの獲得に関する意思表示がある。しかしパトと我々は2016年末まで契約を締結しており、我々としてはパトに残ってもらいたい思いがある。ただ選手の移籍については、人の気持ちだけではどうにもならないときがある。コリンチャンスを去りたい意志がパト自身にあるのか否かについても確認をとっていないから、今はまだ何とも言いようがない」
移籍の可能性について曖昧な表現に終始する一方で、同氏は個人的な思いも口にした。
「今の契約を最大限尊重したい。パトは素晴らしい選手であり、今のコリンチャンスには必要な戦力だ。来年もコリンチャンスのユニフォームを来てもらえることを望んでいるし、パト自身もうちにいたほうがセレソンにも選ばれやすいのではないかと思う」
様々な方面に物議を醸しているアレシャンドレ・パトの移籍騒動。噂は噂のままで終わるのか。それとも…?
2013.11.07
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