- Selección Nacional de Paraguayパラグアイ代表
突然の辞任劇 「家庭の都合」を理由にしてオソーリオ氏がわずか5ヶ月間で代表監督を辞任
APF(パラグアイサッカー協会)がコロンビア人のファン・カルロス・オソーリオ氏の代表監督辞任を発表
▲ 13日にパラグアイ代表の仕事を辞任すると発表し、記者会見を開いたファン・カルロス・オソーリオ監督(右)
オソーリオ氏がパラグアイ代表監督に就任したのは2018年9月3日で、わずか167日での辞任となった。APFのロベール・アリソン会長とともに記者会見に出席したオソーリオ氏は、代表監督を退く理由について次のように話した。
「私は双方合意の上でパラグアイ代表の監督を辞めることになった。理由は家庭の都合で、この記者会見ではそれを皆に報告するために時間をとってもらった」
オソーリオ氏はこの2日前に、地元メディアの取材に対して代表監督の辞任はないと明言していた。なぜ2日前の断言から、一転して態度を覆したのか。同氏は言葉を選びながら慎重に説明した。
「家族の理由… この問題に関してはプライベートだから公の場で包み隠さず説明するのは難しいし、慎重になっている。具体的には明かせないが、私はその問題を解消するために最善を尽くしたが、代表監督を継続できない判断に至ってしまった」
公式声明では家族を理由としているが、非公式の現地報道によれば、オソーリオ氏と協会との間に金銭トラブルが生じていて、それが辞任の一因とする噂も流れている。当初はオソーリオ氏が外国からスタッフを招聘することになっていたというが、それが成されなかったことから協会がオソーリオ氏に支払う給料を減額したとも言われている。
そのような報道に対し、オソーリオ氏は真っ向から否定して「契約は完全に履行された」と金銭トラブルの噂を一蹴するコメントを残した。
パラグアイ代表の監督を務めていた時期には、コロンビア代表では正監督不在の時期が長く続いた。時期が重なっていたこともある上に、コロンビア人のオソーリオ氏への待望論もあったがために、同氏はパラグアイで仕事をしながらもコロンビア代表監督に引き抜かれるのではないかとの噂も絶えなかった。オソーリオ氏は記者会見でそういった噂には言及せず、パラグアイ代表とパラグアイ国民への感謝を口にした。
「私は偉大なパラグアイ代表を率いたことを誇りに思うし、心から感謝している。私にとってとても光栄なことであったし、サポートしてくれたすべての方に感謝している。今回の経験によってパラグアイサッカーがとても身近なものになったし、これからより一層発展していくと確信している」
あくまで円満な契約解除を主張したオソーリオ氏だが、同氏のキャリアを振り返ると物議を醸した言動は少なくない。2012年にはプエブラ(メキシコ)で11試合しか指揮を執らず、内容も2勝2分7敗と監督として評価される成績を残せなかった。2015年にはサンパウロ(ブラジル)へ渡ったが、任期途中でメキシコ代表に引き抜かれたことでサンパウロでは道半ばに終わった。さらにメキシコ代表監督時には、自身を批判する目的の質問をしないよう報道陣に要請したこともあった。
今回の辞任劇を受けて、APFでは早々に監督人事に着手したと公表している。
◆ ファン・カルロス・オソーリオ
- 本名:
- ファン・カルロス・オソーリオ・アルベラエス
- 生年月日:
- 1961年8月6日生まれ(57歳)
- 出身:
- コロンビア(サンタ・ローサ・デ・カバル)
- 身長:
- 176cm
- ポジション:
- ミッドフィルダー (現役時代)
1980年代に選手として活躍し、1988年に引退。2000年代前半にはマンチェスター・シティ(イングランド)でケビン・キーガン監督の下アシスタントコーチとして下地を詰み、2006年に母国のミジョナリオスで監督業を始めた。2012年からアトレティコ・ナシオナルで好成績を残し続けると、その手腕を買われてサンパウロ(ブラジル)の監督も務めた。2015年からはワールドカップロシア大会までメキシコ代表の監督を務めて、その後パラグアイ代表監督に就任していた。
2019.02.13
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