
- Campeonato Paulistaカンピオナート・パウリスタ

悪夢のコリンチャンス時代を回想したパト セレソン復帰よりもまずはサンパウロでのゴール量産
ブラジル代表FWアレシャンドレ・パトにとって悪夢のような時期だったコリンチャンス時代を回想

▲ ブラジル代表FWアレシャンドレ・パト(左) (※写真は2013年9月18日のもの)
2013年1月にミランから完全移籍でコリンチャンスに加入したアレシャンドレ・パトに対しては、当時のチームメイトで彼の存在を快く思っていなかった選手が何人かいて、パトにとっても居心地の良い環境ではなかったと明らかにしている。
「コリンチャンスは2012年にリベルタドーレスを優勝した南米王者で、そこに私は加入することになった。私はコリンチャンスのために全力を尽くす意識を強く持って、練習も一生懸命励んだ。でも、コパ・ド・ブラジウの準々決勝グレミオ戦のPK戦で自分が蹴ったPKが、すべてを狂わせたんだ」
2013年10月23日にポルト・アレグレで行われたコパ・ド・ブラジウ「グレミオ vs コリンチャンス」で、PK戦で5人目のキッカーを務めたアレシャンドレ・パトは、ミランでかつてチームメイトだった元ブラジル代表GKジーダ氏の傾向を踏まえてゴール中央に柔らかいキックを放ったが、全く動かなかったジーダに正面でキャッチされて、これがコパ敗退の主因となった。
【コパ・ド・ブラジウ 2013 準々決勝 2nd.Leg「グレミオ vs コリンチャンス」の試合レビュー記事】
「ミランではジーダとチームメイトだった。私は、彼がPKのときにとても早く動き出してシュートコースを読み飛んでいたことを把握していた。だから、それを見越して中央に蹴れば、ジーダのタイミングを外して決められると思ってのことだったんだ。でも結果は違った。ジーダは動かずに留まっていて、私の裏を突いたんだ」
このときのPK失敗は批判の的となり、パトは後日に一部のコリンチャーノから「足を折ってやる」などとする脅迫を受けるなど、コリンチャンスに居づらくなったことを明かしている。
年齢を重ねてベテランになったパトは、セレソン(ブラジル代表)への復帰をまだまだあきらめていない。しかし、パトのプライオリティはサンパウロに注がれている。
「セレソンに戻りたい想いは常にある。私はまだ出場が叶っていないワールドカップでプレイしたいと思っているよ。そのためには、サンパウロでゴールを重ねてチームの優勝に貢献して、サンパウロの歴史に名を連ねることが大事だと思っているんだ。まずはサンパウロのために戦い、ゴールを決めて自分の価値をより高めることが重要だと認識している」
◆ アレシャンドレ・パト
- 本名:
- アレシャンドレ・ホドリゲス・ダ・シウバ
- 生年月日:
- 1989年9月2日生まれ(30歳)
- 出身:
- ブラジル(パラナー州パト・ブランコ)
- 身長:
- 180cm
- ポジション:
- フォワード
4歳で始めたフットサルで技術を磨き、12歳で入団したインテルナシオナウの下部組織でも異彩を放ち、16歳ではカンピオナート・ガウーショ U-20 で得点王に輝いた。2006年に17歳でトップチームに昇格すると、同年のFIFAクラブワールドカップでは肩でリフティングするドリブルでその存在を世界中に知らしめた。2007年8月にミラン(イタリア)へ渡ると、ゴールを量産する活躍を数年みせていたが、2010年に起こした肉離れを境に負傷癖がついてしまい、出場機会が激減。そして2013年に母国での再起を図り、コリンチャンスへ完全移籍した。翌2014年にサンパウロへレンタル移籍すると、コリンチャンス時代以上の活躍を披露。1年半でチェルシー(イングランド)へ移籍したが、サンパウリーノ(サンパウロのサポーター)のハートをわしづかみにした。その後ビジャレアル(スペイン)を経て、2017年からは天津権建(中国)へ移籍して、2019年3月に古巣サンパウロと4年契約で戻ってきた。ブラジル代表。
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2020.04.05
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