- Copa Sudamericana 2016コパ・スダメリカーナ 2016
大惨事が生んだ癒えぬPTSD 墜落事故で最愛の家族を失った犠牲者遺族は救済組合を設立
2016年11月にコロンビアで発生した墜落事故で最愛の家族を失った犠牲者遺族の闘い
▲ 2016年11月28日にコロンビア国内の山岳部で発生した旅客機墜落事故。機体は原形を留めないほどに損壊した
犠牲者遺族の中で声を上げて立ち上がったのは、解説者として活躍していた元選手のマリオ・セルジオ氏(故人)の未亡人マラ・パイーバさんと、ジーコの友人でもありフィジオセラピスト(理学療法士)としてチームに貢献していたセジーニャ氏(故人)の未亡人ファビアーニさんら数名。彼女らは、事故の真相究明と犠牲者遺族へのサポートの風化・形骸化を防ぐべく、専門の救済組合を設立したと21日に発表した。
▲ メデジンの病院に続々と搬送された一部の生存者たち
「あの事故を境に、私たちは多くのストレスと不安を抱えながらの生活を余儀なくされています。事故の真相究明はまだ十分とは言えないですし、犠牲者家族へのメンタルケアや医療支援もほとんどないのです。我々はあらゆるサポートについて明確にしてもらいたいのと、事故につながった側面を明確にさせたいのです。国からは一定の助成金を受けていますが、それであらゆることを片付けられては困ります。お金だけで解決できる問題ではないのです」
犠牲者遺族の憤りはこれに留まらない。ファビアーニさんの主張は続く。
「私たちはあの事故から取り残された立場です。シャペコエンセがチームとして復興していくことは喜ばしいと思いますが、昨年発生した飛行機事故の犠牲はチームでなく人。そこを明確にする意味でも、組合の設立は不可欠との結論に至りました」
▲ 遺体が収容された棺に伏せて泣き崩れた犠牲者遺族とみられる女性
「おそらくクラブが拠出するお金は、スタジアムや博物館などクラブのための資金だと捉えています。あの墜落事故によって私たち遺族が失ったものが何なのかを、もう一度考えていただきたいと思っています」
かくして設立に至った救済組合は、犠牲者遺族の日常に安堵をもたらす基盤となるのか否か。
2017.05.21
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